ポケット総務|お悩み解説
欠勤・遅刻の記録、
何をどう残すか
欠勤・遅刻の記録は、「いつ」「どう連絡があったか」「理由をどう聞いたか」「代わりはどうしたか」の4項目を、毎回同じ形で残せば十分です。記録の目的は人を責めることではなく、月末に偏りや原因を見つけて、シフトとルールを直すことです。健康に関わる内容は、必要な範囲だけにとどめます。
最終更新:2026年11月1日|トータルミッション合同会社(東京都国分寺市)
無料で相談する(30分)記録は何のためにつけるのか
欠勤や遅刻の記録が続かない理由の多くは、「何のために書くのか」がはっきりしないことです。目的が決まっていないと、書く項目が増えすぎたり、逆に「欠勤した」としか残らなかったりします。記録の目的は、次の3つに絞ると決めやすくなります。
- あとから事実を確認できるようにする:「先月は何回あったか」「誰が代わりに入ったか」を、記憶ではなく記録で答えられる
- 偏りや原因を見つける:特定の曜日・時間帯・シフトに集中していないかを見て、シフトの組み方を直す
- 本人と話すときの土台にする:感想ではなく、日付と事実を並べて話せるので、責める話し方になりにくい
反対に、記録を「評価を下げる材料」や「罰を決める材料」として使い始めると、スタッフは連絡しづらくなります。連絡が遅れたり、黙って休んだりする方が店にとって大きな痛手です。記録は、まず店の仕組みを良くするために使う、と先に決めておきます。
残す項目は4つ:日時・理由・代わり・連絡手段
最低限そろえたいのは、次の4項目です。項目を増やすほど書く手間が増え、続かなくなります。まずはこの4つで始めて、足りない点があれば足してください。
| 項目 | 残す内容 | 書き方のポイント |
|---|---|---|
| 日時 | 休んだ日(遅刻なら予定の出勤時刻と実際の到着時刻)、連絡を受けた日時 | 遅刻は「何分遅れたか」まで残す。連絡が何時だったかも一緒に書く |
| 理由 | 本人が話した理由を、短く。聞き方は後述 | 「体調不良」「家庭の事情」など大まかでよい。詳しい症状は聞かない・書かない |
| 代わり | 代わりに入った人、または人数を減らして回したか、閉めたか | 誰かに頼んだ場合は、頼んだ相手の名前と、その人が引き受けた旨も残す |
| 連絡手段 | 電話・チャット・メールなど。誰が受けたか | 受けた人の名前も残す。「聞いていない」という行き違いを防げる |
このほか、「書面などの提出物があったか」「次のシフトでの配慮があったか」は、必要な店だけで足せば十分です。
理由の聞き方:詮索せず、必要なことだけ聞く
欠勤・遅刻の理由は、聞き方で相手の受け取り方が大きく変わります。「なんで?」と聞くと責められたと感じる人が多いので、次のような聞き方にそろえます。
- 最初に「連絡してくれてありがとう」と伝える
- 聞くのは「今日は出られそうか」「何時ごろなら来られそうか」という、シフトに関わる点だけにする
- 理由は本人が話した範囲で受け止める。「詳しく教えて」と重ねて聞かない
- 体調不良のときは、病名や症状までは聞かず、「お大事に」で終える
- 同じ理由が続くときは、記録の場ではなく、あとで別に落ち着いて話す機会をつくる
理由を「本人の言葉のまま」書くか、「体調不良」「家庭の事情」「交通」「その他」などの区分にするかは、店で決めます。区分にしておくと、月末にまとめて見るときに数えやすくなります。
記録のひな形(表)
紙・表計算ソフト・アプリのどれで残す場合も、列は同じで構いません。下のひな形をそのまま写して使えます。
| 日付 | 名前 | 区分 | 時間 | 理由 | 連絡の日時・手段・受けた人 | 代わり・対応 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 例:11/12 | Aさん | 遅刻 | 予定17:00→到着17:25 | 電車の遅れ | 16:30・電話・店長 | 開店準備を他の人で分担 |
| 例:11/19 | Bさん | 当日欠勤 | 終日 | 体調不良 | 7:40・チャット・店長 | Cさんが代わりに入る |
| 例:11/26 | Dさん | 早退 | 15:00で退勤 | 家庭の事情 | 当日朝・口頭・リーダー | ホールの人数を1人減らした |
上の3行は、書き方を示す仮の例です。実際の記録では、名前の代わりにスタッフ番号を使う、見られる人を店長だけに絞る、といった工夫もできます。
ポケット総務では、スタッフがスマホから突発休(急な欠勤)や遅参を連絡すると、その連絡が記録に残ります。表計算ソフトで手入力する形に比べて、「いつ・誰から連絡があったか」を書き写す手間が減ります。どの項目を残すか、誰が見られるかは、お店に合わせてご相談ください。
月末の見方:数える・分ける・つなげる
記録は、つけただけでは役に立ちません。月末に15分だけ時間をとり、次の順で見ます。
- 数える:欠勤と遅刻を、それぞれ何回あったか数える。全体の数を先に見る
- 分ける:曜日・時間帯(朝・昼・夜)・シフトの種類で分ける。特定の枠に集まっていないか
- 人で見る:同じ人が続いていないか。ただし、この段階で結論は出さない。事情があるかもしれないので、本人との話に回す
- つなげる:ルールの見直しにつなげる。例えば、月曜の朝に集中するなら、前日のシフトの組み方や連絡の時刻を見直す
見る頻度は、毎月でも3か月ごとでも構いません。回数が少ない店では、3か月分をまとめて見る方が傾向をつかみやすいです。
| 見る点 | 気づけること | 次の打ち手の例 |
|---|---|---|
| 特定の曜日に集中 | その日のシフトが重い、または前日の予定が詰まっている | その曜日の人数や休憩の取り方を見直す |
| 遅刻が朝に多い | 出勤時刻が早すぎる、通勤手段に無理がある | 開始時刻の見直し、早番の人数の調整 |
| 連絡が直前ばかり | 連絡の期限や相手が分かりにくい | 当日欠勤の連絡ルールを決め直して伝える |
| 特定の人が続く | 本人だけの問題とは限らない | 責めずに、困っていることを聞く場を設ける |
個人情報・健康情報の扱いで気をつけること
欠勤・遅刻の記録には、名前、体調、家庭の事情といった、慎重に扱うべき情報が含まれます。次の点に気をつけてください。
- 必要な範囲だけ残す:詳しい病名や症状、家族の事情は、聞かない・書かないのが基本
- 見られる人を絞る:記録を見るのは店長・責任者など必要な人だけにする。紙の場合は置き場所、表計算ソフトの場合は共有範囲に注意
- スタッフ全員が見られる場所には書かない:グループチャットなどに「Aさんが体調不良」と流さない
- 保管する期間と捨て方を決めておく:いつまで持つか、不要になったらどう処分するかを、店のルールにする
- 本人から求められたときの対応も決めておく:自分の記録を見たい、と言われた場合の窓口を決めておく
健康に関する情報の扱い、記録の保存期間、本人への開示などは、法令との関係があります。実際の運用を決める前に、顧問の社会保険労務士にご確認ください。厚生労働省などの公開情報も参考になります。ポケット総務は、法律の当てはめを判断するものではありません。
記録を続けるための3つの工夫
- 入力は1分で終わる形にする:項目が多いと続かない。最初は4項目だけで始める
- 書く人を決める:連絡を受けた人が、その場で書く。「あとでまとめて」は忘れやすい
- 月末の15分を予定に入れる:記録は見直す時間がなければ、書く意味がなくなる
記録の仕組みだけでなく、連絡の受け方や代わりの探し方も合わせて整えると、運用がまとまります。遅刻の連絡ルール、急な欠勤への対応、アルバイトの欠勤・突発休のページも、あわせてご覧ください。
まず自分の店の記録の形を決めたい、という段階でも構いません。ポケット総務の設計は、現場の状況を聞きながら一緒に決めます。最初の相談は30分無料で、国分寺市を中心に、多摩地区は現場へうかがうことも、オンラインで進めることもできます。
30分で、画面を見ながら確かめます(オンラインでも。多摩地区は、うかがうこともできます)。
よくある質問
- 欠勤・遅刻の記録は、何年残せばよいですか。
- 一律の年数はここでは断定できません。賃金や勤怠に関わる書類には、法令で保存期間が決まっているものがあります。店の記録の位置づけを、顧問の社会保険労務士に確認したうえで決めてください。
- 理由を聞かずに、「体調不良」だけの記録でも問題ありませんか。
- 店の運営に必要なのは、出られるかどうか、代わりをどうするか、の2点が中心です。大まかな区分だけを残し、詳しい症状は聞かない・書かない形でも、記録としては成り立ちます。
- 遅刻は何分から記録すればよいですか。
- 店によって決めます。1分から残す店もあれば、5分以上を記録する店もあります。基準を決めたら、スタッフに先に伝えておくと、あとで行き違いになりません。
- 記録を本人に見せてもよいですか。
- 本人の記録を、本人に確認してもらう形は、行き違いを防ぐうえで役立ちます。ほかのスタッフの記録は見せないようにし、開示の扱いは、顧問の社会保険労務士に確認してください。
お悩み解説 美容室のスタッフが急に休んだとき、店長がやること / 美容室のシフトの作り方:予約とアシスタントの組み方 / 美容室の希望休が重なるとき:土日・講習・年末の決め方 / 突発休(急な欠勤)が出たとき、店長がやること / 当日欠勤の連絡ルールの決め方締切・手段・記録 / 希望休が多い人・少ない人で、不公平にならないルール / 希望休の締め切りを守らない人が出たとき / 2号店のヘルプ(応援)のルールの決め方を整理する / LINEグループでシフトを回す限界と、仕事用に切り替える手順 / アルバイトの年末調整で、差し戻しになりやすいところ / シフト表のエクセルが限界になるサイン / 無料のシフトアプリで足りる店・足りない店 / 店長ひとりでシフトを作るのがしんどいときの手順 / 人は足りているのにシフトが回らない3つの原因 / 「休むなら代わりを探して」の運用の利点とリスク / アルバイトのシフトの作り方:希望の集め方から発表まで / 希望休を断らざるを得ないときの伝え方 / 遅刻の連絡ルール:何分前までに、誰に、どう伝えるか / バイトへの連絡が届かない・見落とされるときの工夫 / お悩み解説の一覧
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